獅子舞

2019年5月17日 | 歴史・文化

獅子頭を頭にかぶって舞う伝統芸能「獅子舞」は、日本各地の正月行事や晴れの日に舞われ、幸せを招くと共に厄病退治や悪魔払いとして古くから伝えられています。獅子に頭をかまれると、その年は無病息災で元気で過ごせるという言い伝えがあり、大自然の霊力を我々に授けてくれる不思議な芸能のようです。

でも、モチーフのライオンは日本に生息していませんよね?どこから伝わってきたのでしょうか?
一説によるとインドが獅子舞の起源といわれています。インドでは、古くより遊牧民がライオンを霊獣と崇め偶像化しており、それが仮面舞踊となり中国~朝鮮半島へ渡り、7世紀のはじめに仏教の伎楽と一緒に獅子舞が日本に伝来されたという説です。もしかするとエジプトやペルシャ文明まで遡る可能性ありますよね。

 

その頃の日本は、縄文の猪送り、アイヌの熊送り、東北の鹿踊り等のように、動物を大自然の神として敬う精神文化を既に持ち、さらにお祓いの人生観とも結びついて、外来の獅子舞を日本独特なスタイルに熟成させたようです。

また一方では、東南アジアから沖縄と海を渡って伝えられた獅子舞もあり、日本各地に多種多様な獅子舞が見られるのはその流れのようです。江戸時代には伊勢地方の獅子舞が発展し、次第に芸能的要素が加わって江戸に伝わって現在に至るということのようですね。

 

このように、ルーツは色々ありますが、日本の中で熟成したこの文化。

あなたも礼和元年の年に獅子に噛まれてみてはどうでしょうか。

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